はじめに:報連相がうまくいかないのは「要約力」の問題かもしれない
「上司への報告が長くなってしまう」
「部下からの報告が要点を得ていない」
「メールで伝えたのに誤解された」
こうした職場の“すれ違い”は、多くの場合「報連相の仕方」に原因があるというよりも、
その前提にある要約力が不足していることが原因です。
「要約の仕方とは?」を学ぶことは、単に文章を短くする技術ではありません。
情報を整理し、誰が聞いても理解できる形にまとめる「伝達力」を育てること。
それこそが、仕事ができる人が共通して持っているスキルなのです。
本稿では、「報連相」と「要約力」の関係を紐解きながら、
要約の仕方のポイントや手順、方法をわかりやすく解説していきます。
報連相とは?そしてなぜ重要なのか
「報連相(ほうれんそう)」とは、
- 報告(自分の状況や結果を伝える)
- 連絡(関係者に必要な情報を共有する)
- 相談(判断が必要なことを上司や仲間に意見を求める)
の3つを組み合わせた、社会人の基本的なコミュニケーション行動を指します。
しかし、ただ伝えればいいわけではありません。
報連相は相手に理解されて初めて成立するものです。
そのためには、話の要点を
報連相がうまくいかない人の特徴
多くの職場で見られる“報連相ミス”の多くは、
「情報を整理できていないこと」が根本的な原因となっています。
具体的には、以下のようなパターンが多く見られます。
- 前提や背景が抜けている報告:「何の話か」が伝わらない
- 時系列がバラバラ:途中経過が混ざって混乱を招く
- 結論が後回し:「結局どうなったの?」と相手がストレスを感じる
- 目的が曖昧:「報告なのか相談なのか」が分からない
これらはすべて、「要約力」の欠如から生まれます。
話の全体像を整理し、何を伝えるべきかを選び取る力が足りていないのです。
押さえ、簡潔にまとめる「要約力」が欠かせません。
要約の仕方のポイント
報連相をスムーズに行うために、まず意識すべき要約の3つのポイントを紹介します。
① 主語と述語を明確にする
「誰が」「何をしたのか」「どうなったのか」を正確に伝える。
→ 例:「私が担当した企画が、社内審査を通過しました。」
② 結論から伝える
相手の時間を奪わず、最初に核心を提示する。
→ 例:「先日のトラブルは、すでに解決済みです。」
③ 数字・事実で具体化する
感覚的な言葉より、根拠のある情報を提示する。
→ 例:「問い合わせ件数が先月より20%増えました。」
この3ポイントを意識するだけで、報連相の精度は劇的に変わります。
要約の仕方の手順
次に、実践的な「要約の手順」を紹介します。
この手順を踏むことで、どんな内容でもわかりやすく整理できます。
- 全体を把握する
何について話すのかを一文で表現します。 - 目的を明確にする
報告なのか、相談なのか、情報共有なのかを自分の中で決めます。 - 要点を抜き出す
相手が“知る必要のあること”だけを残します。 - 因果関係でつなぐ
「なぜそれが起きたのか」「今後どうなるのか」を説明します。 - 結論を一言でまとめる
最後に「つまり〜です」と要約で締めます。
この手順は、上司への口頭報告だけでなく、メール・チャット・会議資料にも応用できます。
要約の仕方の方法:現場で使える実践例
ここでは、実際に職場で使える「要約の方法」を紹介します。
例①:上司への報告
NG:「昨日のクライアントの件ですが、少しトラブルがありまして…」
OK:「昨日のクライアント対応で一部不具合が発生しましたが、すでに解決済みです。」
例②:チームへの連絡
NG:「明日の会議、ちょっと時間が変わるかもしれません。」
OK:「明日の会議は10時→10時半に変更になりました。会議室はA-3です。」
例③:上司への相談
NG:「新しい提案書を作ったんですが、方向性が合っているか不安で…」
OK:「新しい提案書を作成しました。A案はコスト重視、B案は品質重視です。どちらを進めるべきかご相談したいです。」
このように、「誰に」「何を」「どう伝えるか」を整理することで、
報連相が明確で、相手の理解も早くなります。
AIにはできない「意図をくみ取る報連相」
AIが発達しても、報連相の本質は変わりません。
AIは情報整理は得意ですが、感情・背景・意図を読み取ることは苦手です。
人間同士のコミュニケーションでは、
「上司が何を懸念しているか」
「部下がどんな思いで報告しているか」
といった“裏側”を理解する力が求められます。
つまり、要約とは単なる情報整理ではなく、
**相手の気持ちを想像してまとめる「思考の技術」**なのです。
要約トレーニングで「伝える力」を鍛える
要約力は、1日で身につくものではありません。
繰り返しのトレーニングを通じて、「脳が要点を拾う習慣」を作ることが大切です。
- 就活生なら:面接の答えを“30秒でまとめる”練習
- 新入社員なら:1分で報告できる「型」を意識
- 管理職なら:会議の議論を“3行で整理”する意識
このような継続的な訓練によって、
どんな状況でも「要点を押さえて伝える力」が育っていきます。
日本ビジネス要約協会で学べること
日本ビジネス要約協会では、
こうした「伝わる要約の仕方」を体系的に学べる講座を提供しています。
- 基礎から学べる:主語・述語・因果の整理、話の構成法などを徹底解説
- 動画で学習できる:忙しい社会人でもスキマ時間で受講可能
- 講師は全員中小企業診断士:一貫した理論と実践のバランス
- 検定制度でスキルを証明:職場評価・昇進にも役立つ資格制度
この講座では、「話す・書く・伝える」すべてのベースとなる“要約力”を、
実践的トレーニングを通じて確実に定着させることができます。
まとめ:報連相の前に「要約の仕方」を磨こう
報連相が苦手な人の多くは、「伝える」前に「整理」ができていないだけ。
その整理の力こそ、要約力です。
要約の仕方とは?——それは、
「情報を理解し、要点を抜き出して、相手が納得できる形に変える」こと。
AIにはできない“意図をくみ取る伝達力”を磨くことで、
あなたの報連相は驚くほどスムーズになります。

