春秋要約案です。

 

皆さま、こんにちは。

日本ビジネス要約協会事務局です。

 

日本ビジネス要約協会の春秋要約案を定期的に発信しています。

要約の勉強に役立てていただけると幸いです。

 

2018年6月19日-春秋要約案

 

文明が災害を増大させた大阪地震を教訓に、天災の被害忘れず減災に知恵集め実践したい。(40字)

 

いかかでしょうか。今回の<主張>は、「減災に知恵を集めて、実践へと移したいものだ」でした。

<主張>が分りやすいときは、<きっかけ>と<背景>の記述が要約の優劣を決めるポイントになります。

それでは、<背景>から説明します。

 

<背景>は<主張>の前に書かれている「恐れず油断せず」になります。

しかしこれだけでは、筆者の伝えたかったことが読者には伝わりませんね。

なぜ「恐れず油断せず」と述べているのか考えてみましょう。

分かりやすい「油断せず」からみていくと、

第4段落に「こんな事実さえ、もう忘れられつつあるのではないか」とあります。

また、第3段落には、「天災の被害を忘れ去りがちなのも人間ということだ」とも述べています。

つまり、「油断せず」には「人間は天災の被害を忘れ去りがちだから」

という筆者の想いがあることが読み取れます。

 

次に、「恐れず」を考えてみましょう。

第1段落に「文明が進むほど天災による損害の程度も累進する傾向がある・・・・・・」、

第2段落には「いやが上にも災害を大きくするように

努力しているものはたれあろう文明人そのもの・・・・・・」とあり、

そして第3段落の「浮き彫りになったライフラインのもろさを教訓にして」

と続いていますね。

文脈を整理すると「恐れず」とは「文明が災害を増大させるけれど教訓にして」

という意味があることが分かります。

このように背景を具体的に表現すると、読者に伝わりやすい文章になります。

最後に、大阪府北部で起きた地震<きっかけ>を記述して、

40字にまとめたものが、今回の要約案です。

今回の春秋は、「恐れず油断せず」がキーワードになっていました。

文章構成をみると、筆者は「恐れず油断せず」を説明するために、

文章を組み立てていることが理解できると思います。

以下に項目をまとめましたので参考にしてみてください。

 

「恐れず」の視点 「油断せず」の視点
災害例 大阪府北部地震 熊本地震
寺田寅彦の引用 「文明が進むほど天災による損害の程度も累進する傾向がある……」

「いやが上にも災害を大きくするように努力しているものはたれあろう文明人そのもの……」

「地震や津浪(つなみ)は新思想の流行などには委細かまわず、頑固に、保守的に執念深くやって来るのである」
被害の状況 倒れたブロック塀や本棚の下敷きになって死者が出たほか、多くの人がけがを負った。加えて、通勤の電車や新幹線が長い時間、運転を見合わせて、水道やガスなどにも影響が及んでいる。 おととし4月の熊本地震では14日夜に震度7を記録、16日未明にも同じ強さで揺れた。結局は14日が前震、16日が本震とされ、後の方による被害が大きかった。
災害に対する
筆者の意見
浮き彫りになったライフラインのもろさを教訓にして、他の大都市も日ごろの備えを考えねばなるまい。 こんな事実さえ、もう忘れられつつあるのではないか。